発売日:PS5/Xbox Series X|S版 2025年10月2日|Steam版 2025年10月3日|NS/NS2版 2026年7月9日|開発元:Media.Vision|発売元:バンダイナムコエンターテインメント|対応機種:PC(Steam)、PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch、Nintendo Switch 2|ジャンル:JRPG|価格:Steam版 スタンダードエディション 7,980円、デラックスエディション 11,980円|対応言語:日本語、英語、簡体字中国語、繁体字中国語ほか
『デジモンストーリー サイバースルゥス』から10年以上。新作を諦めかけていたファンも多かっただろう。

しかし、その沈黙を破るように『デジモンストーリー タイムストレンジャー』は登場した。PS5とSteam版は2025年10月に、NS/NS2版は2026年7月9日にそれぞれ発売された。
本作はシリーズの方向性を大きく変える作品ではない。前作で評価された要素を着実にブラッシュアップした一作だ。
公式発表によると、全世界累計出荷本数はシリーズ最速ペースで100万本を突破した。
最大の変化は「二つの世界を歩けるようになったこと」
前作と比べて、『タイムストレンジャー』は人間界とデジタルワールドの両方を、単なる「ストーリーの切り替え先」ではなく、しっかりと探索できる領域として作り込んだ点が最大の違いだ。

人間界は新宿や秋葉原を中心に、近未来的な街並みが広がる。一方、デジタルワールド「イリアス」には町や商店、集落が存在し、デジモンたちが普通に暮らしている。店を営んでいたり、通りを歩き回っていたりする——前作のように決まった場所に立ってクエストを渡すだけの存在ではない。「世界を歩いている」感覚は前作より強く感じられる。両方の世界にはそれぞれ独自のミッションや収集要素が用意されており、行き来しながら物語を進めることになる。
ストーリー:人間ドラマ寄り、ややゆったりめの展開
物語の雰囲気は前作のようなミステリー調査的なトーンは薄れ、代わりにキャラクター同士の関係性や二つの世界の運命がどう絡み合うかに多くの時間が割かれている。

主人公は秘密組織「ADAMAS」のエージェントで、調査中に時間の異常に巻き込まれる。仲間たちと共に人間界とデジタルワールドを往復しながら、真実を追い求めていく。全体的なトーンは王道JRPGらしい作りだ。
前作のミステリー風の展開が好きだった人には、今作はややゆったりしていて緊張感が足りないと感じられるかもしれない。だが、仲間とのやり取りを楽しめるJRPGが好みなら、ハマる人も多いだろう。
前作と何が変わったのか?
前作のデジタルワールドはどちらかというとダンジョンの連続だった——エリアを攻略したら次へ進む、各エリアは独立したステージという感じだ。『タイムストレンジャー』はようやくデジタルワールドを一つの世界として描いている。エリア同士が繋がり、NPCがいて、サイドクエストがある。次の戦闘を待つだけのような感覚にはならない。

進化システムもかなり柔軟になった。前作では進化関連の操作は拠点に戻る必要があり、進化ルートにも多くの制限があった。『タイムストレンジャー』ではそうした制限の多くが撤廃され、退化してもステータスが引き継がれる——つまり、異なる育成方針を試すのがずっと容易になった。一つの進化ルートに満足できなければ、退化してやり直せばいい。気軽に試せるようになった。
ビジュアル面も変わった。前作が写実的な3D寄りだったのに対し、今作は2D手描きイラストと3D環境を組み合わせたスタイルを採用している。演出のクオリティも高く、デジモンの必殺技も派手で見映えが良い。
バトルシステムは基本的に同じ
前作をプレイしたことがあれば、ほとんど学び直す必要はない。中核は依然としておなじみのウィルス・データ・ワクチンの属性相性とターン制バトルだ。バトルは事前準備が重要で、反射神経よりもチーム編成がものを言う。前作と本当に違うのは育成の自由度——多くの進化ルートが前作では制限されていたのに対し、今作では育成プランをより柔軟に組み立てられ、チーム編成や育成プランの幅が大幅に広がっている。

シリーズ未経験者でも心配はいらない。ゲーム序盤にはガイドが用意されており、迷わずに進められる。
最終評価
Steam版の価格は7,980円で、他のJRPGと比べても安くはない。『タイムストレンジャー』はデジモンを育成しながら何十時間、場合によっては百時間以上を費やすことになるJRPGだ。デジモンを育て、進化ルートを研究し、チーム編成を考えるのが好きな人にとっては、ボリュームを考えれば妥当な価格だ。ストーリーだけを短時間で楽しみたい人には向かない——長い旅になることを覚悟しておいたほうがいい。

逆に、純粋に懐かしさだけで飛び込もうとしている人や、従来のターン制JRPGが苦手なら、セールを待つのも手だ。『タイムストレンジャー』は流行に乗ってアクションゲームに変わることはせず、『デジモンストーリー』シリーズが得意とする育成とターン制バトルの路線を守っている。好みは分かれるが、デジモンをじっくり育てながら自分だけのパーティを作っていく楽しさはシリーズでも随一だ。
著作権表示:
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