Morimens:そのダークなアートと詩的な物語が、あまりにもニッチな隠れた名作
- ゲーム名:Morimens(モリメンス)
- 開発元:B.I.A.V. Studio
- リリース:2023年11月30日(香港/マカオ/シンガポール/マレーシア)
- Steamリリース:2024年8月2日
- 日本サーバー:2026年3月12日
- ジャンル:クトゥルフ × ローグライト × カード構築
ソシャゲの世界では、アートかゲームプレイのどちらかは主流に寄せないと、大きなプレイヤー層を掴むのは難しい。でもMorimensは、その両方で王道を外してきた。アートはダークでクトゥルフ漂うゴシック調。ゲームプレイは『Slay the Spire』直系のハードコアなローグライトカードバトルだ。

2023年末のリリース以来、このゲームの評判は奇妙な二極化を見せている。好きな人はアートとストーリーを熱心に推す。合わない人は「作業ゲー」「難しすぎ」「課金がきつい」とバッサリだ。
クトゥルフの世界観と、詩的な文章
Morimensのアートスタイルは、国産ソシャゲの中でもかなり異色だ。ダークなクトゥルフの色調、彩度を抑えた配色、ヴィクトリア朝時代を思わせるレトロな質感。キャラクターデザインは、コズミックホラーの不気味さとアニメ的美しさを融合させている。

あるプレイヤーは「美的センスがちょうどいい」と評している。
ストーリーの文章は「詩を読んでいるようだ」と表現されることが多く、重層的なリズムで読み応えがあり、クトゥルフらしい「ゾッとする」瞬間の演出もタイトに決まっている。プレイヤーは「守密人(キーパー)」として、密かに浸食する災厄と同源の力を目覚めさせ、狂気の淵を歩く人型兵器たちと繋がり、名状しがたき脅威に立ち向かう。
ひとつ気になる点を挙げておくと、中国語・日本語ともにキャラのボイスはしっかりしているのに、メインストーリーには今のところ音声が入っていない。没入感や感情移入の面で、人によっては物足りなさを感じる部分かもしれない。
遊びの核:ローグライトデッキ構築

戦闘システムはターン制のカードバトルで、スキルで「狂気」を溜めて必殺技を放つ。全体の構成は『Slay the Spire』経験者ならすぐ馴染めるだろう。
- 4つの界域:混沌(高防御)、深海(高攻撃)、血肉(爆発回復)、超次元(特殊メカニクス)
- メイン/高難易度:スタミナ消費なし。好きなだけ挑戦できる
- PvP対戦:他プレイヤーの編成と対戦できる
ただ、このゲームプレイが最大の議論ポイントにもなっている。学習コストと難易度カーブだ。
- 初心者にはかなり厳しい:メカニクスは複雑で、ゲーム内ガイドもあまり親切とは言えないため、面白さに辿り着く前に離れてしまう人も少なくない
- 格上と戦うのが当たり前:序盤のボスは数値が高く、クリアには何度も戦略を調整し直す必要がある
- 失敗の代償が重い:各区間の戦闘が多く、一度しくじると最初からやり直しになる。精神的な負担は結構ある
もともと『Slay the Spire』系のデッキ構築ストラテジーが好きで、クトゥルフ美学にも惹かれるなら、Morimensはまさにうってつけだ。でもアート目当てで来て、ハードコアなカードゲームにはあまり興味がないなら、クトゥルフの雰囲気を味わう前に、作業感の方が先に来てしまうかもしれない。
ガチャと育成:気前はいいが、ハードルもある
「報酬は太っ腹なのにガチャが渋い」というのが、コミュニティでもよく聞かれる声だ。
| メリット | 気になる点 |
|---|---|
| SSR排出率3.33%、30連で天井 | 限定PUの的中率は1/3で、すり抜け多め |
| 周年で200連分の限定チケット配布 | 120連が実質的な天井(3回すり抜け後の4回目で確定) |
| 日々の報酬は改善傾向 | キャラは4枚重ねないと完成しない。命輪も同様に4枚必要 |
| — | 限定ガチャのリソースは常設よりはるかに希少 |
育成面では、プレイヤーレベルが各種強化システムの開放、ステージ内バフの強さ、パーティの基本HPをほぼ決定づける。序盤はスタミナもリソースも限られているため、レベルが足止めされやすく、キャラ育成のペースも落ちがちだ。経験者はだいたい「気楽にやるのが一番」とアドバイスする。パーティが整うまでは高難易度に阻まれるのが当たり前で、ゆっくり育てていけばいい。
最新情報:『沙耶の唄』コラボが5月30日に決定

最近、ひとつ注目すべき動きがあった。
5月12日、開発チームはカルト的名作ホラービジュアルノベル『沙耶の唄』とのコラボを正式発表した。開始は5月30日。ちょうど2.5周年にも重なるタイミングだ。
虚淵玄が脚本を手がけた『沙耶の唄』はよく知られたクトゥルフ系VNで、Morimensとの世界観の親和性はかなり高い。今回のコラボは日本サーバーとグローバルサーバーで同時開催される見込みで、期間中にログインすると、SSRコラボキャラクター「沙耶」や限定ガチャアイテムが手に入るとのこと。周年に合わせて始めたい人には、ちょうどいいタイミングかもしれない。
で、Morimensはどんな人におすすめか

こんな人には刺さるかも:
- クトゥルフ美学やダークゴシック系アートが好き。このジャンルのゲームでこれに並ぶビジュアルを持つ作品はそう多くない
- 『Slay the Spire』系のローグライトデッキ構築が好き。コアのゲームプレイに深みがあり、戦略的なシナジーを練る価値がある
- じっくり時間をかけてパーティ編成や戦い方を覚えていける。メインストーリーにスタミナは不要で、好きなだけ研究できる
こんな人には合わないかも:
- ハードコアな戦略カードゲーム自体にあまり興味がない。序盤の学習コストが高く、挫折しやすい
- デイリーはオートで済ませて、あまり時間をかけたくない。イベントや素材周回は手動が求められる
- 「格上と戦うのが当たり前」なバランスが苦手。インフレ感は結構きつい
このゲームは、最初から万人受けを狙ってはいない。ある長期プレイヤーがこう言っている——立ち上げから今までのアップデートを振り返ると、本当によく整備され、発展してきたと思う。ただ、今から始めようと思うなら、少しだけ考える必要がある。キャラが増えた分、デッキ構築の複雑さも増しているから、序盤はどのキャラを使ってどう攻略すればいいか悩むかもしれない。でも、少し遊べばその感覚は自然と抜けていく。
失敗したわけじゃない。狭き門を選んだだけだ。
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