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『REYNATIS』は遊ぶ価値がある?『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』の精神的後継作と呼ばれる理由


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yomiqo 2026-07-02 47

発売日:2024年9月27日(PS4/PS5/PC)|2024年7月25日(Switch)|開発元:FuRyu|発売元:NIS America(北米・欧州)、アークシステムワークス(アジア)|対応機種:PS4、PS5、Nintendo Switch、PC(Steam)|価格:Steam版 8,580円(税込)

『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』を忘れられない人——野村哲也のキャラクターデザイン、野島一成の脚本、下村陽子の音楽——『REYNATIS』には、どこか懐かしい既視感がある。

ダークな都市の雰囲気、ダブル主人公の構成、そして野島一成が脚本を手がけていること。それらが多くのプレイヤーに『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』を連想させる。その野心と賛否両論ぶりまで、どこかあの作品を思わせる。

『REYNATIS』とはどんなゲーム?

『REYNATIS』は日本のゲームスタジオFuRyuが開発したアクションRPGだ。その最大の特徴は、業界トップクラスのクリエイターが集結していること——脚本は『FFVII』『FFVIII』『FFX』『FFX-2』の野島一成、音楽は『キングダム ハーツ』シリーズの下村陽子、キャラクターデザインは蕪木康隆が担当している。

野島一成は『ファイナルファンタジー』シリーズの中でも特に名作とされる作品の脚本を手がけてきた。下村陽子の『キングダム ハーツ』での仕事は伝説的だ。FuRyuという規模のスタジオでこのメンバーが揃うのは異例のことと言える。

ただし、「『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』の精神的後継作」というレッテルは、過度な期待を背負わせるものだったかもしれない。確かにそのDNAを受け継いではいるが、決して『ヴェルサスXIII』になろうとしているわけではない。

ストーリー:渋谷で出会う二人の主人公

物語はダブル主人公制を採用している。

霧泉真林(まりん・きりずみ) —— 魔法の力を宿すがゆえに、幼い頃から抑圧されてきた若き魔術師。父の遺言——「最強になれば、お前は解放される」——を胸に、夜の渋谷へとやって来る。

西島紗麗(さり・にしじま) —— 同じく魔法を持つ軍人。しかし彼女はその力を使って秩序を維持する道を選ぶ。魔法を制御し、魔術師を抑圧することが渋谷を守る正しい方法だと信じている。

解放を求める真林。魔術師の抑圧を正義とする紗麗。二人が渋谷で出会ったとき、世界を変える闇が降りる。

34章、クリア時間はおおよそ17〜25時間。世界観そのものは高い評価を受けているが、ストーリーの展開が速すぎる、キャラクターの掘り下げや感情の積み上げが不足している——その結果、設定の持つ可能性を十分に活かしきれていないという声も多い。

戦闘システム:二つのモードを切り替える

『REYNATIS』の戦闘システムは最大の特徴であり——そして最大の論点でもある。

本作の戦闘は、二つのモードを切り替えることで成り立っている。

  • 抑圧モード(Suppressed Mode):攻撃はできないが、どんな敵の攻撃でもボタン一つで回避できる。このモードでは正体が隠され、普通の市民と同じように渋谷の街を歩き、NPCと会話したりクエストを受けたりできる。
  • 解放モード(Liberated Mode):全力で攻撃できるが、防御はできない——タイミングが全てだ。魔法を使って探索や高速移動ができるが、一般市民はM.E.A.(魔法執行機関)に通報する可能性がある。

一見すると柔軟な戦闘システムに聞こえる。しかし実際の問題は、リソースの循環にある。

攻撃にはMPが必要で、MPは主に敵の攻撃を回避することで回復する。つまり、敵が先に攻撃してくるのを待ち、パーフェクト回避でMPを回復してからでないと、まともなダメージを与えられない。より攻撃的なアクションゲームに慣れているプレイヤーにとって、これは奇妙なリズムを生む。能動的に攻撃するのではなく、敵の動きを待つことを強いられる感覚だ。

その結果、多くのプレイヤーは抑圧モードに戦略性ではなく「待ち」を感じる。特に序盤は操作キャラクターが少なくスキルも限られているため、この待ち時間が顕著だ。中盤以降、仲間が増え、スキルが解放され、3人のキャラクターを切り替える仕様が機能するようになると、戦闘の流れは多少スムーズになる。しかし、回避によるMP回復に依存するという核心的な仕様は変わらないため、終盤まで評価が分かれる要因となっている。

一方で、このアプローチを評価する声もある。敵の行動パターンを観察することを重視し、ボタンを連打するだけの戦闘とは一線を画す——リズムとタイミングを重視した戦闘スタイルは、主流のARPGとは明らかに異なる魅力を持っている。この根本的な設計の選択こそが、戦闘システムをこれほどまでに賛否両論にしている理由だ。

戦闘中は最大3人のパーティメンバーを即時切り替えでき、各キャラクターは独自の能力を持つ。総プレイアブルキャラクターは6名

渋谷:忠実に再現された街

本作の特筆すべき点の一つは、東京・渋谷の忠実な再現だ。

SHIBUYA109のような有名なランドマークから、地元の人しか知らない隠れバーまで、渋谷は丹念に再構築されている。プレイヤーは街を歩き回り、2024年の渋谷の空気を感じることができる。

市内各所には「霧の門」 が隠されており——魔術師だけが入れる異世界への入り口だ。反政府組織ギルドが管理する「アナザー」と呼ばれる秘密の領域には、森、荒野、工場、博物館など多様な環境を持ち、魔物が徘徊している。

開発チーム

『REYNATIS』の開発陣は豪華な顔ぶれだ:

  • プロデューサー/ディレクター:礒部たくみ(FuRyu)
  • 脚本:野島一成(『FFVII』『FFVIII』『FFX』『FFX-2』)
  • 音楽:下村陽子(『キングダム ハーツ』シリーズ)
  • キャラクターデザイン:蕪木康隆
  • メインビジュアル:直良有祐

プロデューサーの礒部たくみは、ゲームのコンセプトを「抑圧と解放」と語り、抑圧されたときの緊張感と解放されたときの爽快感を体験できるとしている。また下村陽子はインタビューで、礒部が「フルオーケストラで演奏すること」を明確に要求したと語っており——FuRyuの作品としては異例の投資である。

このベテランクリエイターたちの組み合わせとダークな都市ファンタジーの美学が、再び多くのプレイヤーに『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』を想起させる。

コラボレーション:『NEO: The World Ends with You』との連動

『REYNATIS』は『NEO: すばらしきこのせかい』とのコラボレーションも実施している。両作はシステム面で多くの共通点があり、このコラボは自然な流れだと言える。

何が論点になっているのか?

『REYNATIS』の論点は世界観ではない——ゲームプレイ体験にある。優れたアイデアを持ちながらも、その完成度ゆえに「アイデアに対して実装が追い付いていない」と感じるプレイヤーも少なくない。

良い点

  • 音楽の素晴らしさ——下村陽子のスコアが最大の魅力
  • 創造的な戦闘システム——賛否はあるが、二つのモードを切り替えるシステムは独自の個性を持つ
  • 細部まで作り込まれた渋谷マップ——豊かな街並みのディテールにより探索が楽しい
  • PS2時代のRPGを思わせるノスタルジー

気になる点

  • 戦闘テンポの遅さ——回避頼みのMP回復が「攻める」ではなく「待つ」感覚を生む
  • 物語の演出の問題——優れたストーリーアイデアが駆け足の展開と薄い感情描写で損なわれている
  • ビジュアルの粗さ——トップレベルの音楽や脚本とのギャップが目立つ
  • 過剰な往復移動——渋谷の往復移動や単調なダンジョンデザイン
  • Switch版のパフォーマンス問題——任天堂プラットフォームでの最適化不足

遊ぶ価値はある?

『REYNATIS』は決して凡庸なゲームではない。むしろ、そのほぼすべての側面に野心が感じられる——優れたクリエイター陣、独自の戦闘哲学、忠実に再現された渋谷。そしてそれでいて、『REYNATIS』はしばしば「可能性を十分に活かしきれなかった作品」のように感じられる。

こんな人におすすめ

  • 野島一成や下村陽子のファンで、二人のコラボレーションを見てみたい人
  • ダークな都市ファンタジーやダブル主人公の物語に惹かれる人
  • 長所と短所がはっきりしたゲームを楽しめる人

こんな人にはおすすめしない

  • 敵の攻撃を待ってリソースを回復する戦闘ループに耐えられない人
  • 繰り返しの移動に我慢できない人
  • 完成度の高い洗練された体験を期待している人

すべての人に合うゲームではない。しかし、波長が合う人にとっては、「完璧ではないけれど魅力的な」作品として心に残るかもしれない。

著作権表示:
本記事で引用されているゲームのスクリーンショット、キャラクターイメージ、関連素材の著作権はFuRyu、NIS America、アークシステムワークスおよびその権利者に帰属します。



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